ぐうたらぐーったらしながら、食べて飲んで旅してます

【読書】アフターダーク 村上春樹

私たちは、どこかで、すれ違っているかもしれない。繋がりなんてない、と思っているが、本当は微かに、繋がっているかもしれない。

 

意識と無意識、睡眠と覚醒、闇と光、生と死の間。色々なことを意識させられる。

 

時間を区切って、登場人物達の経過が書かれる。村上春樹が、事実、見てきたものを語っているだけのような気もしてしまうし、その場に居合わせたような気もしてしまう。

 

全てを明確に、書き切らないところが、とても好みである。読後に、あーでもないこーでもないと、想像して楽しめる。

 

村上春樹のクドさがあまりない、サラッとした小説です。まぁ、若干のクドさはありますが、苦手な方でも読めるのではないかと思います。

【読書】レキシントンの幽霊 村上春樹

7つの短編。

 

疲れて、頭がもーっとしていて、何か軽いものが読みたくなり、図書館で借りてきた。

 

これは、本当に軽く読めて、しかも、読み終わった後に、心を軽くしてくれる。

 

たしかに、暗く重い気持ちになる話もある。でも、読むことに、エネルギーがいらないのだ。

 

あぁ、いいんだな。と。これで、いいのだ。と。思えるのだ。

 

一編ごと、違う色を持つ。

 

※久しぶりに読んで、この村上春樹が好きになのだなぁ。と。やっぱり、いいなぁ。

 

 

【読書】誘拐の知らせ ガブリエル・ガルシア=マルケス

1993年にコロンビアで起こった誘拐事件。コロンビア社会の暗部を見せつけられるノンフィクション。

 

いくつも発生した誘拐事件が、一本にまとまる。麻薬密輸組織と政府の駆け引き、人質や人質の家族、犯人組織の駆け引きや心情を、ガルシア=マルケスが見事に書ききっている。

 

ノンフィクションだ、とわかっていると、余計に恐怖に鳥肌が立ち、悪寒が走り、思わず体が硬くなる。

 

劣悪な環境で監禁されたり、見張りの人間の狂気に触れたり、死の恐怖に苛まれたり。絶望を味わい、苦悩が待ち受けている。窮地の状態で、冷静でいることの難しさ、状況を分析して対応できる勇敢さ、それを持つ事は、はたして、自分にできるだろうか。

 

読み終わったのに、また読みたくなる。そんな本だ。

 

※スペインは夫婦別姓が普通らしく、出てくる登場人物の苗字が異なり、若干、混乱しました。また、名前が似てたりすると、前に戻って確かめたり。カタカナが苦手だけれども、この人の書くものは、本当に好きです。

【読書】ペーパープレーン スティーブ・ワーランド

久しぶりの児童書。

 

紙飛行機を通じて成長して行く少年の物語。

 

母を亡くし、父は悲しみから立ち直ることができずにいる。無気力な父に、何度も期待を裏切られながらも、信じたいと願う。

 

学校で紙飛行機を飛ばし、長く長く飛ばしたのをきっかけに、親友ができ、親友や学校の先生に助けられながら、大会に出場。でもまだ自分の紙飛行機のキールが見つからない。

 

大会に出て、勝つとはなんなのか、自分はなんのために紙飛行機を飛ばすのか。キールは見つかったのか?その先に見えたものは?


感情移入して、ボロ泣きだった。

 

いじめっ子やライバルとの対峙、仲間と切磋琢磨して行く様子や、父と子の関係にハラハラしたり、気になる女の子にドキドキしたり。いたずらっ子のような祖父が出て来て、クスリと笑わせられる。ハッピーエンドなので、気軽に読める。

 

児童書だけあって、紙飛行機の作り方も詳しく載っている。大人だって、紙飛行機を飛ばしたい時は、たぶん、ある。

 

※paper planesという映画になっていて、父役がサム・ワーシントンのようですが、残念ながら日本には来なかったみたいです。ダメ父、似合いますよねー。

【銀座】中村藤吉本店 抹茶パフェ!

抹茶の甘いお菓子が食べたくて、行ってきた。平日、少し早く仕事を終えて友人と向かった。並ぶこと、10分くらいだろうか。

 

何を頼むか、迷いに迷ったが、白玉、抹茶、生クリームが堪能できそうな、抹茶パフェを頼んだ。

 

うまい。

 

抹茶スポンジが、しっとりしてる。
ラズベリー、甘さの中に刺激が生まれてる。
コメパフ、サクッサク。
抹茶ゼリイが、苦味が際立ってて、甘すぎるクリームにすごくあう!

 

すごく美味しい!

 

最後のクリーム、グラスのまま飲みそうになりながら、完食。

 

甘い栗は、自分には、必要なかった。
でも、すごく美味しい。
クリーム好きで、抹茶好きなら、絶対好きだと思う。

 

税込1400円。

 

価値ある。1400円の。

 

テーブルもカウンターもある。
1人で来ているおじさま、3人で来てる甘味男子、全然あり!うどんやお蕎麦もあって、食事の後に甘味も食べることができる。

 

パーフェクトだ。

 

※お腹空いているのと、抹茶と生クリームがとてつもなく食べたかったので、より美味しく感じたんだと思います。テーブルがもう少し間隔空いてると、もっとゆったり出来るのだろうけど、仕方ないですかねー。友人は、生クリームが苦手なのに、なぜか抹茶パフェを頼んで残していました。謎ですね。

【森下】みの家 本店 馬肉と馬肉と馬肉

馬肉、ばにく、桜なべ、たべたい。食べたい。

 

と、ここ最近、思っていた。

 

馬肉好きの友人達が、揃いも揃って東京を後にしたので、一緒に行く人がいない。
まぁ、ひとり酒ができるならば、ひとり桜なべも出来るのだろう。
でもやはりそこは、誰かと鍋を囲みたいわけである。

 

そんなところに、両親が上京するので、奢るわよ。何食べたいの。と聞いてくれたので、棚からぼたもち!的なノリで、桜なべを所望し、切望していた馬肉にありつけたのである。

 

みの家は、はて、8年ぶりくらいだろうか‥。

 

予約は4人以上から。席が空いていれば入れる。
板敷に座布団。ずーっと繋がった机に座る。通路側ではない方は、外廊下から席に着いたり。と若干不思議な様子を見るとこになる。創業明治30年の老舗。下町情緒を満喫するにはうってつけである。

 

ランチは12時開店なので、12時少し前に行けば、入れてくれることもある。待つのが苦手な方で、少人数で行く場合は、開店時間の少し前に行く事をおすすめしたい。

 

メニューは、馬刺し、馬肉のたたき、桜なべ、一品料理のおしんこ盛り合わせや枝豆、玉子焼きなど。お酒もある。燗酒に桜なべは最高だ。

 

桜なべは、部位によって色々。普通はモモだったかな?他に、ロースとヒレもある。普通に頼むと、馬肉としらたき、長ネギ、お麩が付いている。焼き豆腐やえのき、生卵を追加可能。

 

味噌仕立てのすき焼きなのであるが、これが、美味。また食べたくなる味なのだ。

 

今回は、馬刺し、桜なべ、生卵追加、ロース、ヒレも追加、ビールに漬け物盛り合わせ、ご飯。

 

満腹。満足。

 

食べ終わってから、満腹だというのに、やっぱりタタキも食べたかったなーと思った。

 

あの味が恋しくなったらまた行こう。


※馬肉はカロリーが少なく、鉄分が豊富なので、貧血があったり、油っぽいものが苦手な方にはおすすめです。匂いが苦手なら、桜なべは良いと思います。あー。また、馬を食べたくなってきた。

 

【読書】蜜蜂と遠雷 恩田陸

直木賞本屋大賞のダブル受賞作品。

会社の方が貸してくれて、文庫まで待たずに済んだのだが、本が重いから、結局、通勤では持ち歩けず、読了に時間がかかった。

 

ピアノのコンテストのお話。
審査員、コンテスタント、コンサートマスター、調律師、様々な立場の登場人物がひとつのコンテストを順に語っていく。

 

コンテストの最中に成長、進化して行くコンテスタントたち、それを見守る審査員、コンサートマスター。そして、読み手であるこちら。

 

まいどのことながら、恩田陸の描く登場人物はやな奴がいない。愛である。

 

音楽の細かな知識が無くても、分かるように描写してくれている。車にたとえている所があるのだが、音楽も車も興味がない人にとっては、もしかしたらチンプンカンプンかもしれない。

 

クラシックは、消えてなくならず、聴くたびに新たな発見や喜びがある。何世紀も前に書かれた音楽が、未だに演奏され続けているのだから、感慨深いものがある。

 

これを読むと、聴きたくなってくるし、ピアノや楽器をできる人は弾きたくなってくると思う。

自分は、YouTubeでクラシックを聴きながら読んでいた。

 

風間塵、栄伝亜夜、聴いてみたいなぁ。と、物語の中の人物なのに、存在しているような気がしてきて、いま、どうしてるかなぁ、などと想いを馳せる。

 

これは、映画化されるだろうか。アテレコのピアニストが見つからないとできないだろうか。

 

音楽好きにはたまらない物語だ。

 

サン=サーンスバルトークが好きなので、読み終わってもずっと聴いてしまうし、コンサートに行きたくなるし、ずっとやっていない楽器をまた弾きたいなんて衝動に‥感化されやすいたち、ということもありますが、おすすめです。でも、また、のろのろ、とか、表現については色々気になっている部分はあります。