久々の読書メモ。
本は読んではいたが、メモするほどの内容であって、そうでない。という類だっため、久々のメモである。
旅先に持って行く本として図書館で借りた。面白すぎて、旅が終わる頃にはほぼ読み終わっていた。
文楽の義太夫を極める若い大夫のお話。芸を磨きつつ、恋に翻弄されつつ、成長して行く青春を描いている。
思うのだが、三浦しをん という人は、語り口が軽すぎず重すぎず、凝りすぎず淡白すぎず、敢えてなのか、分からないが、普通に語って来て、すっと入り込んでくる。懐柔が実にうまい作家だなと。
そして、登場人物は、みな愛を持てる人ばかりなのである。愛を持てると言うのは、しょうもない人物が登場したとしても、なぜか憎めないように、多角的に見ることができるように書かれているのだ。人情、ほろり。である。それが好きな自分には、ハマるのである。
※読後、早速、初の文楽鑑賞の予約をしてしまいました。本の力は本当に偉大です。