SFは好きだ。
小説も、映画も。宇宙って、ロマンだよ。
と思っている人間なので、読まないわけにはいかない。
図書館で予約して5か月待った。
この小説は、はじめは無償で公開されていたのだが、
読者からまとめて書籍として読みたいとの要望があり、
作者本人は無料でよかったらしいが、システム上それができず、
販売価格は最低価格の99セントだったらしい。
そこで凄まじいダウンロード数をたたき出し、出版社が出版権を取得し、
書籍化。更にそれに目を付けた映画会社が映画化の権利を得た。
映画のタイトルは「オデッセイ」
マット・デイモンが主演だ。
自分は少し苦手で、マット・デイモンの出ている映画はほとんど見ていない。
見たことがあるかどうかも定かでない。
はじめはクリス・プラットに主演を。という話もあったらしいが、
小説を読んでみて、知的なおバカキャラはマット・デイモンが演じて正解だったのではないかと思う。(まだ映画は見ていない)
クリス・プラットは大好きだが、知的というよりは、サバイブ肉体派おバカキャラな気がするからである。
読書は自分用のメモなので、読みたい方は最後までお付き合いください。
ストーリーは、第三者視点とマーク(火星に取り残される人)の視点で描かれる。
(途中に状況説明が入る部分はある)
マークの視点といっても、ログを残しているので、それを読んでいる感じだ。
ただそれだけ。
火星に取り残されてしまったマークがどうやって助かるか。
様々な困難に立ち向かうのだが、そこに外部要因はない。
外部要因というのは、火星人とか、隕石だとか、どうやっても立ち向かうのが難しいものではない。SFはそう言ったものが出てくるのも多いし、それもそれで面白いのだが。
これはたった一人で火星に取り残された人間が、どうやって様々な問題を解決してサバイブして助かるか。という、だいぶんスケールは小さくなるだろうが、自分に置き換えて簡単に感情移入してしまえる。
次々と問題が出てきて、つらい状況に陥るのだが、マークの明るくてユーモアのあるログに思わず声を出して笑ってしまう。
助かったときは(助かるとわかってて読んでいるわけだが)本当にほっとして、目が潤むほどである。
マークだけの力ではなく、周囲の多大なるサポートがあり、そして彼は助かったのだ。ドラマだ。
細かいところには突っ込みどころがあるらしいが、自分は化学者でも宇宙力学専門でもなく、そんな詳細なことは分からないので、全く問題なく楽しめた。
ありえないシチュエーションとか、ないし。非科学的なこともないし。安心して読めるSFドラマだった。
映画見よう。なんで映画館で見なかったのか。と、後悔しきりである。
※単行本の表紙が、マット・デイモンの顔が大写しになっているのですが、これ、恐いんですよ。部屋に置いておくときは、表紙を下にすることをお勧めします。